アメリカの売れない小説家ホリー・マーチンス(ジョゼフ・コットン)は、親友ハリー・ライム(オーソン・ウェルズ)から仕事を依頼したいと誘われ、意気揚々とウィーンにやって来た。ハリーの家を訪ねるマーチンスだが、門衛(パウル・ヘルビガー)はハリーが自動車事故で死亡したと彼に告げる。ハリーの葬儀に出席するマーチンスは、そこでイギリス軍のキャロウェイ少佐(トレヴァー・ハワード)と知り合う。少佐はハリーが闇取引をしていた悪人だと告げたが、信じられないマーチンスはハリーへの友情から事件の真相究明を決意する。事件の関係者を調査するマーチンスは、ハリーの恋人であった女優のアンナ・シュミット(アリダ・ヴァリ)と出会う。マーチンスと彼女は二人で事件の目撃者である宿の門衛に話を聞き、現場に未知の<第三の男>が居たことをつきとめる。しかし貴重な証言を残した門衛は何者かに殺害されてしまった。一方、国籍を偽っていたアンナもパスポート偽造の罪でソビエト連邦のMPに連行されてしまう。進退に窮したマーチンスは、アンナの下宿の近くで<第三の男>と邂逅するが……。
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